- 議論の整理・・・
ロジェ・ジルベール=ルコントは、1907年生まれのフランスのアバンギャルド詩人であり、芸術グループおよび雑誌「大いなる賭け(Le Grand Jeu)」の共同設立者である。
1922年、ロジェ・ジルベール=ルコントは、ルネ・ドーマルやロジェ・ヴァイヤン、ヨゼフ・シーマと共同で、シュルレアリスムやダダイスムに対抗して文芸雑誌「大いなる賭け(Le Grand Jeu)」を設立した。その後、アンドレ・ブルトンと対立しながらも、一貫してシュルレアリスムにこだわり続けた。その一方で、アヘンに溺れてしまっていたという側面もある。
- 問題発見・・・
では、ロジェ・ジルベール=ルコントが追究した新しいシュルレアリスムの可能性は、どのようなものなのだろうか。また、アヘンに溺れたことによる影響は何なのだろうか。
- 論証・・・
私は、これらの問いに答えるには、周辺人物による証言や書簡や「大いなる賭け(Le Grand Jeu)」などの資料を丁寧に読み解き、その時期ごとのロジュ・ジルベール=ルコントの詩との比較によって、彼の生涯を体系的に整理することが重要だと考える。例えば、フランス現代文学・映像論の専門家である谷昌親教授は、ルネ・ドーマルらと「大いなる賭け」グループを主宰し、ブルトンと対立しながらも、あくまでシュルレアリスムにこだわり続けたロジェ・ジルベール=ルコントについて、アヘンに溺れたスキャンダラスな詩人の生を追いながら、彼が追究した新たなシュルレアリスムの可能性を浮き彫りにしている[1]。
- 結論・・・
そこで、フランスのモダニズム/エグゾティシズムなどを専門に研究し、フランス文学の専門家として名高い貴学法学部の谷昌親教授に師事し、上述の問題点を整理するべくフランスのモダニズムについて研究を深めたいと考えている。
貴学法学部の谷昌親研究会が上述の研究を進めるのに最適な研究環境との確信のもと、貴学法学部に入学し谷昌親研究会に入会することを強く希望する。
[1] 谷昌親『ロジェ・ジルベール=ルコント―虚無へ誘う風』(水声社、2010年)
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